アルコール依存症とは、お酒を飲まずにはいられない「嗜癖(しへき)」の状態におちいっていくことです。 元々楽しみのために、もしくはうさばらしであったものが飲みだすとブレーキがきかなくなり、お酒の量も回数もどんどん増え(耐性)重症なものに進行していくのがこの病気の特徴です。
入院ではありませんので、家事・仕事等を続けながら治療ができます。同じ問題を抱えた仲間の方と一緒に治療へ取り組めるようになり、ご自身の問題やアルコール依存症の病気に向き合うことができます。
また、お酒でお困りのご家族のためにも専門のプログラムをご用意しています。
お酒をやめたときの幻覚症状や意識障害のあるとき、身体衰弱のひどいときなどは、お酒への依存によって生じた悪循環を断ち切るため、入院治療を行います。
病棟は全部開放です。入院治療はまず解毒や身体治療からはじまります。その上で、アルコール・リハビリテーション・プログラムにそって考えた治療をします。具体的には下記の内容などが行われます。
・規則正しい日課 | ・作業療法、スポーツ |
・アルコールの医学についての学習 | |
・地域での自助グループ活動への参加など | |
・ミーティングでの「酒なしでの生き方」についての学習や交流 |
断酒三原則(専門医への定期的通院、自助グループへの参加、抗酒剤服用)の指導を徹底します。
アルコールという物質は、依存性の高い薬物です。安全な飲み物だとタカをくくっていると、アルコール依存症になる恐れがあります。習慣的に飲酒していると次第にコントロールがきかなくなり、ついにはアルコール依存症となることがあります。
依存症は治りません。うまく飲めるようには戻らないのです。しかし、体の健康や心の健康の回復、家族や人間関係の回復など、治療すればいろんな回復があります。勇気をふるって治療を受けましょう。
アルコール依存症は「家族病」ともいわれています。 家族は巻き込まれて疲れ果て、そして本当の問題点が見えなくなることがあります。当院では現状の問題整理のお手伝いをします。